2級FP技能士って難しいの?
効率よく勉強する方法が知りたいな。
突然ですが、皆さんは将来の備えは十分ですか?「人生100年時代」「老後2,000万円問題」「マイナス金利解除」なんてワードを耳にしたことはありませんか?
筆者には子供が2人いますが、子供が成人する頃となれば定年も間近です。十分な貯えがあるとは言いがたく、これらの話題にはとても敏感です。
では、どうしたら良いのでしょうか?
それがまったく分からないので、とりあえず生命保険や医療保険を見直したり、学資保険に加入したりということをしました。
筆者は幸いにも保険会社の知人が多く、見直しや加入にあたり複数意見を伺うことができましたが、皆さんどこかしらの保険会社に属していましたので、公平中立には感じられない内容がありました。
そこで、このモヤモヤとした気持ちを解消するには、自分で理解するしかない!と思い勉強してみることにしました。その勉強内容が「ファイナンシャル・プランニング」でした。
- 保険は何に加入したらいい?
- 住宅購入に覚えておきたい税制は?
- 資産運用はどうしたらいいの?
- 老後は年金だけで生活できる?
こんな疑問を1つ1つ解消していくのが「ファイナンシャル・プランニング」であり、これを仕事とする方々が「ファイナンシャルプランナー」です。
ファイナンシャルプランナーには認定資格があり、「ファイナンシャル・プランニング技能士」が正式名称です。国家資格となっており、この名称を名乗ることができるのは試験合格者のみとなります。
以下、長いのでFP技能士と呼びますね。
筆者がFP技能士の取得に至った頃には、あらためて保険の見直しはもちろん、つみたてNISAを開始するなど貯蓄面での改善もあり、単純な資格取得のみならず、実生活で良い影響がいくつもありました。
FP技能士は、資金計画で悩むすべての方へ取得をオススメします!本記事では2級FP技能士について解説いたしますので、ぜひ合格を目指してくださいね。
あらためまして、本記事を執筆している筆者について紹介いたします。
筆者も2級FP技能士です!
2級FP技能士を受験するには、以下の受験資格を満たすがあります。
- すでに所定期間の実務経験を有している
- AFPの認定研修修了者
- 3級FP技能士
以上の受験資格を満たさない方は、3級FP技能士からチャレンジしましょう。
それでは、2級FP技能士試験について触れていきましょう。
2級FP技能士試験の難易度
3級FP技能士試験の難易度は、一般家庭で知っておきたいレベルの知識を問う試験です。保険選び・介護・投資・住宅購入など、様々なライフイベントで役立つ知識を学ぶことができます。
これに対し2級FP技能士試験では、ファイナンシャルプランナーとして実務を行う際に欠かせないレベルの知識を問う試験です。試験範囲は3級と同じですが、より深く・精度高い知識を求められます。
これは解答方式にも表れていて、3級では正誤の2択(〇・×)解答や、3肢択一問題が中心ですが、2級では四肢択一問題となり、実技では計算した数値を直接記入する問題が多く存在します。
3級FP技能士試験はぼんやりとした知識でも合格できてしまいますが、2級はしっかり学習しなければ合格することは厳しいでしょう。
合格率と勉強時間
2級FP技能士試験の合格率は、2つの実施団体(FP協会・きんざい)を合わせて考えると例年20%〜60%の間で推移しています。
FP協会に比べきんざいの合格率が低い傾向ですが、これは金融機関・保険業界などで団体受験が多く、受験者のモチベーションに開きがあることが考えられます。
また、後述の実技試験「損保顧客資産相談業務」に関しては合格率が高いですが、この実技試験は年1回の実施となるため受験は推奨しません。
2級FP技能士試験に合格するための勉強時間は200時間程度が必要と言われています。
ただし、3級FP技能士の受験から間もない方や宅建士などの関連資格受験者であれば、試験範囲の重複から時間短縮に繋がるでしょう。
筆者も宅建と並行して3級→2級と学習を進めましたが、不動産・相続・承継・税などの分野をほぼ省略することができたため、100時間と掛からずに合格できました。
学科試験と実技試験
FP技能士試験は学科試験と実技試験の2つに分かれます。片方ずつ受験することが可能で、学科の受験料は5,700円(税込)、実技の受験料は6,000円(税込)です。
片方が合格した状態ですと「一部合格」となりますが、学科試験と実技試験の両方を合格すると「完全合格」となり、FP技能士試験に合格ことになります。
一部の実技科目を除き、2級FP技能士は学科と実技を同日に受験することができます。学習範囲は一緒ですから、同日受験がオススメです。
その場合、午前中は学科試験で午後が実技試験という長丁場になりますが、両試験の合間で休憩しつつ、実技の試験対策が可能です。
FPはかなりの人数で一斉受験となるため、昼食がとにかく混みます。
喫食可能な会場が多いため、昼食は持参するようにしましょう。
学科科目一覧
FP2級試験の学習範囲は3級FP技能士と同一で、以下の6科目です。
学習範囲
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
実技試験一覧
実技試験は以下の5種類から選択します。
試験範囲である6科目の知識を基に保険料や年金額の算出など、実際に起こりうるシーンを想定した計算問題や、四肢択一問題に解答します。
5種類の実技試験
- 資産設計提案業務
- 個人資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
実技の種類が多いですね、何か違いはあるのでしょうか?
2級FP技能士試験はきんざいと日本FP協会が実施しており、学科試験は共通ですが、実技試験が異なります。
FP協会では「資産設計提案業務」の実技試験のみ受験可能です。
きんざいでは「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」の4つから1つを選択して受験します。
ただし、損保顧客資産相談業務は年に1度の実施となるため、特に必要のない限りは他の実技科目を選択しましょう。
2級FP技能士試験の問題数と合格点
2級FP技能士試験の合格点は以下のとおりです。
問題数と合格点
- 学科試験(FP協会・きんざい共通)
- 問題数: 60問
- 合格基準: 36点以上(60点満点)
- 実技試験(FP協会)
- 資産設計提案業務
- 問題数: 40問
- 合格基準: 60点以上(100点満点)
- 実技試験(きんざい)
- 問題数: 30問
- 合格基準: 30点以上(50点満点)
実技の問題数はFP協会ときんざいで異なります。
筆者が実際に両団体の問題を解いた感想としては、問題数が多く・四肢択一式問題も多いFP協会の方が得点しやすいと感じました。
会社により団体や科目の指定がある、こだわりがあってきんざいの科目を受験したい、という方以外はFP協会で受験をオススメします。
2級FP技能士試験に合格するための勉強法
2級FP技能士試験は絶対評価の試験ですので、学科・実技ともに6割正解すれば必ず合格することができます。10割正解を目指す勉強をする必要はありません。
近年は学科・実技ともに難化傾向にあると評されますが、依然として、過去問を繰り返し学習する戦略が通用する難易度に変わりありません。
筆者としては3級FP技能士試験と同様、「LECのトリセツシリーズ」と「ほんださんのYoutubeチャンネル」による学習をオススメします。
筆者が実際に行った学習の流れは以下のとおりです。
- ほんださんの動画を1つ視聴(トリセツテキストにメモを入れながら)
- 視聴した内容に対応した学科の問題集を解答
- 間違えたところはトリセツテキストで再確認
受験1か月前までは以上の3点を繰り返し、1か月前からは実技問題も解答するようにしました。
実技の攻略法についてもほんださんのYoutubeチャンネルで解説がありますので、上手く解けない方は視聴しておくことがオススメです。
また、筆者は他の資格を並行受験した都合からあまり時間がなかったために最小限の学習に留まっています。
2級FP技能士試験に集中して対応できる方は、もっと早くから実技対策を開始し、受験1か月前には予想模試に着手し、弱点の把握をしておくと良いです。
理由として、過去問による学習がしっかり出来ていれば合格は十分可能と考えられますが、近年の試験では一つの知識を違った角度から問う設問が増えており、正解肢を記憶しただけの状態だと通用しづらい事が想定されます。
予想模試ではこの点を想定して作成されていますので、確実に合格したいのであればやっておくべきでしょう。
いかがでしたでしょうか?
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